【徹底解説】マイクロスイッチで失敗しないために絶対知っておきたい事、まとめました。
安価で手軽に入手できるスイッチとして「リミットスイッチ」や「マイクロスイッチ」があります。
しかし価格だけで選んでいる場合は要注意です。
- 「マイクロスイッチでは精度が足りず、誤動作してしまった…」
- 「マイクロスイッチの故障で設備が止まってクレームに繋がった…」
- 「マイクロスイッチ・リミットスイッチしか選択肢が無い…」
近年、機械の小型化や高精度化が進み、こんな悩みを持つ設計者や装置ユーザが増えています。
その背景には、マイクロスイッチの特性に気づかず使っていることも少なくありません。
本記事では、マイクロスイッチの基礎知識から用途別のメリット、デメリットをお伝えします。
マイクロ/リミットスイッチでもない、「第3のスイッチ」という視点で、メトロールの「精密位置決めタッチスイッチ」についても解説します。
スイッチを扱っている、設計・生産技術・購買・保全関係の方には絶対に知って頂きたい【タッチスイッチの導入事例集】を公開中です!
●本記事でわかること
・マイクロスイッチ・リミットスイッチの基礎知識
・スイッチ選定で見落としがちな3つのリスク
・マイクロスイッチとメトロールの精密位置決めスイッチの違いがわかる
・精密位置決めスイッチの活用事例集が読める
目次
マイクロスイッチ・リミットスイッチの役割とは?
そもそもスイッチとは?
言葉通り、スイッチとは「切り替え」を行うものです。
代表的な接触式スイッチには以下の3つがあります。
- マイクロスイッチ
- リミットスイッチ
- 精密位置決めタッチスイッチ
スイッチは電気回路を開閉(入/切、ON/OFF)を行います。
そのため、身の回りの電気製品からロボット・生産設備などに組み込まれ、制御を行っています。
まず、マイクロスイッチとリミットスイッチそれぞれの特徴について説明します。
マイクロスイッチとリミットスイッチの違いは?
マイクロスイッチとは?
マイクロスイッチはスナップアクション機構と接点を持ち、プラスチックで覆われた小型のスイッチです。(図1参照)
アクチュエーターと呼ばれるパーツを上下に動かすと、内部の接点部が開閉し、通電(ON/OFF)します。
リミットスイッチとは?
リミットスイッチはマイクロスイッチに防水・防塵性を持たせるためプラスチックや金属のカバーで覆ったスイッチです。
役割はマイクロスイッチと同様に有無検出ですが、水や油、粉塵などがある悪環境で使われます。
動作させる際は、ドグ※と言われるパーツを設備に取付け、リミットスイッチのアクチュエーター部を動作させて使用します。(図2参照)
※ドグとは?
リミットスイッチのアクチュエーターを押し込んだり復帰させるために機械・設備に設けるパーツ
マイクロスイッチの役割「有無検出」とは?
マイクロスイッチ・リミットスイッチどちらも、検出体がアクチュエーターに接触することでその存在を知らせることから「有無検出・存在検出」の役割を担っています。
「有無検出」とはその名の通り
- 検出物がそこに有るか、無いかの存在確認
- (フタが)閉じてるか開いているか
- 通過したか、していないか
などがあります。(図3参照)
マイクロスイッチ(リミットスイッチ)のアプリケーション
マイクロスイッチは、有無検出の役割から、家庭の家電製品から工業生産設備まで、様々な場所で使用されています。
例えば
身近な家電:
- 冷蔵庫の扉
- 掃除機
- 自動車
- 電子レンジのドアスイッチ
- マウスのクリック部
- 電動工具のトリガー
工業製品・設備:
- XYステージの原点出し
- 設備の開閉扉
- ワークの通過確認
- 治具・シリンダの位置確認
以上のような、あらゆる有無検出機構にマイクロスイッチが埋め込まれています。
マイクロスイッチの一般的なスペック
一般的な共通のスペックを挙げると以下のような項目が挙げられます。
- 機械的寿命※は50万回~100万回程度
- 電気的寿命※は20万回
- 保護等級IP40~(防水、防滴仕様は無い)
- 精度保障は無し
- 単価100~500円前後
以上のことからマイクロスイッチは低コストで精度が要求されないクリーンな環境において重宝されるスイッチと言えます。
※機械寿命と電気寿命の違い
機械寿命:スイッチが動作(オン/オフ)できる最大の回数を指します。これは、電流が流れていない状態でも試験できます。スイッチが物理的に壊れたり、動作しなくなるまでの期間を指します。
電気寿命:電圧・電流が定格値となるように負荷をかけた状態での規程の操作頻度でスイッチをオンオフさせた時の耐久性能です。スイッチが電流を通すときには接点が摩耗し、最終的には電流が流れなくなります。通常は機械寿命よりも短くなります。
つまり、機械寿命は「押せる」最大回数、電気寿命は「流せる」最大回数と考えると分かりやすいかもしれません。
スイッチ選定に隠れた3つのリスクとは?
マイクロスイッチの価格は設計において魅力ですが、スイッチ単体の費用(イニシャルコスト)はトータルコストの氷山の一角に過ぎません。用途や使い方を誤るとコストアップにつながることを覚えておきましょう。
長期的にコストアップに繋がるリスクは大きく3つにわけられます。
- リスク1:修理によるメンテナンスコスト
- リスク2:製造におけるコストアップ
- リスク3:ブランド評価が低下するコスト
順番に説明していきます。
リスク1:メンテナンスコストの増加
スイッチの故障による修理コスト(人件費、出張費、サービス費用)
設備が停止すると、急行して対応する保全スタッフの費用が発生します。これは潜在的なコスト増加の原因です。
センサのスペアパーツ購入や有償修理の実績を基に、適切なコスト管理が必要となります。
リスク2:組立コストの増加
スイッチの動作に必要な中介機構の設置に伴うコストです。
マイクロスイッチを動作させるためのドグやアクチュエータを設置することは、スペースやパーツの増加、設備の大型化、組み立て時間の増加などのコストが生じる場合があります。
例: 中介アクチュエータ、ドグの設計費・製造コスト・組立時間、スペース要求による潜在的な損失コスト。
リスク3:ブランド評価が低下するコスト
たとえ機械全体の性能が優れていても、サブ機能の一つ一つ(例:扉の開閉、ローディング/アンローディング)の故障や不具合が頻発しチョコ停が起きれば、顧客の不満やブランドイメージの低下に繋がります。
これは、
・設備の稼働率・可動率※1の低下
・遊休機の発生による機会損失
など、ユーザーにとっても損失となります。
傷ついたブランドイメージを修復するにはさらなるコストが必要となるため高価な設備がスイッチの不具合で停止する事態は、避けるべきでしょう。
結論、ブランドイメージの低下による将来の機会損失(他社への切り替え等)についても注意が必要です。
※1:可動率(べきどうりつ)とは?
「設備を動かしたいときに、正常に動いてくれていた時間の割合」を指します。
設備が故障やエラーによって停止(チョコ停)すると可動率は低下していきます。
マイクロスイッチの採用で失敗する3事例
マイクロスイッチの不具合や破損によるトラブルがきっかけで、スペック不足が後から発覚するケースも少なくありません。
3つの事例をご紹介します。
マイクロスイッチに起因するトラブルはスペック不足が後から明らかになることが引き金となります。以下の3つの事例を紹介します。
ケース1:悪環境へのマイクロスイッチの使用
多くのマイクロスイッチはIP40(非防水、非防塵)のため、湿気や水・油、切粉によって腐食や劣化など不具合を起こします。
設計段階では想定していなくても、ユーザの現場が不具合につながる環境であることも想定しましょう。
ケース2:「精度」を求める場面でのマイクロスイッチ採用
有無検出用のマイクロスイッチを精度が必要な位置決めや原点復帰に使用すると安定しないリスクがあります。
- 【NG例1】3DプリンタのXYテーブルで原点復帰をマイクロスイッチで行う場合、精度が出ず不良品の問題に繋がった。
- 【NG例2工作機械におけるワークの着座スイッチに使う場合、ワークの「浮き」があり正確な着座が見れなかった。
ケース3:負荷の大きな場面でのマイクロスイッチ採用
電気的寿命の限度を超えたり、スイッチに強い衝撃が加わる用途で採用すると、早期に不具合を起こします。
機械の可動域の制限用として使う場合、スイッチ自体をストッパ代わりに使うことは避けましょう。
負荷の大きな用途だとプラスチックケースが割れたり歪んでしまったり、取付位置がずれる事があります。
解説:なぜマイクロスイッチ(リミットスイッチ)は精度が低いのか?
有無検出のマイクロスイッチには「繰返し精度」の概念は原則無いと考えた方が良いでしょう。
理由は「スナップアクション機構※」というメカニズムがあるからです。
「スナップアクション機構」はオンオフ時に板ばねを介して「パチッ」と接点を素早く接触させたり離したりするというメカニズムで、マイクロスイッチはこの機構を持つスイッチとして定義されます。(動画参照)
このスナップアクション機構により応差※が発生し、スイッチが動作するタイミングの再現性が安定しない=繰返し精度が低いのです。したがって、スナップアクション自体は接点の寿命を長くするのに有効ですが、精度においては下げる方向に働いてしまっています。
※「スナップアクション機構」の誕生背景… 昔はAC100Vが主で接点に大きい電圧電流が流れたので、接点を迅速に接触させたり離したりすることで接点が溶着したり電蝕することを防ぐ「スナップアクション」という構造が誕生しました。 ※応差(ヒステリシス)とは アクチュエータを押し込んだ時に、自由位置から初めて動作した点と、復帰するときに初めて動作した点の距離。
スイッチ選定、4つのポイント
設計の段階からスイッチの使用条件はシビアに見積ることが重要です。
トラブルを未然に回避することで、将来の保全やアフターサービスのコスト削減や顧客満足に繋がります。
選定の際は下記の4つを気を付けると良いでしょう。
- どれくらいの精度が必要か?
有無検知程度の精度で良いのか、厳密な再現性が必要とされているのかを確認しましょう。 - 耐久性・信頼性は適切か?
オンオフ(開閉)の頻度はどれくらいか?スイッチに振動や強い衝撃が加わるか?スイッチ自体をストッパにしていないか?など装置がどの程度の頻度で使用されるか、スイッチが何回程度操作されるかによっても、スイッチの選択が変わる場合があります。 - 水や油、粉塵などスイッチの不具合に繋がる環境は想定されるか?
装置が設置される場所やスイッチの使用環境を考慮しましょう。
水分、油、埃、高温、低温など特定の環境要素が存在する場合、防水性や耐環境性を持つスイッチの選定が必要です。 - 万が一スイッチが故障したときの影響範囲は?
装置の予想される寿命や保守の頻度、また装置の安全性に対する要求などを考慮しましょう。
などを検討すると良いでしょう。
ではマイクロスイッチのほかにどんな選択肢があるのか?
マイクロスイッチとは異なるメトロールの「精密位置決めタッチスイッチ」について解説します。
「精密位置決めタッチスイッチ」が選ばれる5つの理由とは?
メトロールの「精密位置決めタッチスイッチ」は過酷な環境でも、汎用的で様々な設備で使用でき、高耐久性で高精度な検出ができる接触式スイッチという設計思想のもと開発されました。
用途はマイクロスイッチやリミットスイッチと似ていますが、「有無検出」とは開発コンセプトが大きく異なります。
位置決めタッチスイッチがなぜ選ばれるのか?5つの理由を解説します。
選ばれる理由1:有無検出ではなく、精密な位置決めができるから
精密位置決めタッチスイッチは、繰返し精度±0.5μm~±10µmと高い点が特長です。
応差が無いため、有無検出よりも高い繰返し精度で位置決めが可能になります。
マイクロスイッチとは異なり、スナップアクション機構が無いのも高精度な理由の一つ。
設備や装置の機械座標と組み合わせることで、ミクロンオーダーの高精度な位置決めや計測が可能になります。
選ばれる理由 2: 長寿命だから
タッチスイッチ専用の耐久試験装置による長時間の耐久試験を行い、精度の確認を行っています。(動画参照)
シリーズによりますが、短いもので100万回、長いものだと1000万回以上の精度寿命を保証します。
選ばれる理由 3: 耐久性が高いから
切削油を使用する工作機械の機内で採用されるほど、防水性や防塵性が優れています。
樹脂製のスイッチとは異なり、ほとんどが金属ケースで覆われたでIP67(水・油・粉塵などへの耐性)仕様です。
IP67以上のスイッチにおいては、防水試験を行ってから出荷を行います。
選ばれる理由 4: 動作させるためのドグが不要
リミットスイッチのようにドグが不要で、機械の小型化、組立工数を削減します。
選ばれる理由 5: 100%国内生産、気軽にカスタマイズが可能だから
全シリーズ、東京の工場で企画・設計・製造を行っており、多くのスイッチは形状、材質、接触力、ケーブル長など規格に合わせてカスタマイズやオーダーメイドにも対応可能です。
精密位置決めタッチスイッチ【導入事例】
以下のようなアプリケーションで精密位置決めタッチスイッチは多数導入されています。
- XYテーブル、ステージの高精度な原点復帰用スイッチ(ミリングマシン、3D プリンタ、チップマウンタなど)
- 精度が必要な位置決め
- ディスペンサーのノズルの原点出し
- 小径ツールの原点出し
- 治具・金型の密着確認
- 設備の熱変位補正
- 医療用手術ロボットの平行だし機構
精密位置決めタッチスイッチ、誕生の背景
「精密位置決めスイッチ」の開発のきっかけは、自動設備用の治具やステージ原点を割り出す高精度なセンサの必要性が増していたことが背景にあります。
自動設備やNC工作機械が急激に普及し始めたころ、ミクロン精度の検出に最適なセンサは少なく、安価なマイクロスイッチや近接センサが代用されていました。
本来、マイクロスイッチの用途は「有無検出」であるため、ミクロン精度のアプリケーションには慎重な判断が必要です。
そのため誤検出・耐久性の面でトラブルが起き、こうしたニーズに応える製品として「精密位置決めスイッチ」が誕生しました。
精密位置決めタッチスイッチ:6シリーズの紹介
豊富なラインナップがある精密位置決めタッチスイッチですが、ベストセラーの代表的な6シリーズをご紹介します。
●【PTシリーズ】採用したユーザの評価 👤サイズも比較的豊富にあり、納期、価格においても満足しています。 👤着座用。精度が高く、確実な検出が可能です。小型で狭い場所に最適です。 👤自社の機械設備の推力測定に使用。狭所での使用のため超小型である本商品を採用しました。 口コミはコチラ
②高精度・高耐久性スイッチ【MTシリーズ】
精密な位置決めや芯出しを実現。超高精度タッチスイッチ
MTシリーズは当社の中でも最も精度の高いシリーズ。
サイズ感はやや大きくなりますが、内蔵された「ベアリング軸受け」により、繰返し精度0.5μmと高精度を発揮します。
●【MTシリーズ】採用したユーザの評価 👤ラインが誤作動により停止してしまう現象があり、判定ミスが減らせるよう取り付けしました。 👤従来は側長センサでワークの長さを測り異種判別していました。 本品はON/OFFですが、複数組合わせることで対応できコストダウンになりました。 また、環境が悪い場所ですが安定して動作しています。 口コミはコチラ
③超小型・ボールタイプ【BPシリーズ】
ボールプランジャとスイッチの1台2役
その名の通り、ボールプランジャにスイッチを組み込んだ超小型シリーズ。
ボールタイプのコンタクトによって、斜め方向やスライドする方向から動作させることが可能です。
※通常は「直進方向」から動作(ON/OFF)させる必要があります。
●【BPシリーズ】採用したユーザの評価 👤どの方向からも当てられるので便利です。 👤金型のスライドコア戻り確認用に使用しています。 ボールプランジャーとリミットスイッチを別々に取り付けていたのですが、これ1個で済み、狭い開き部位にリミットスイッチの取り付け位置を考えなくてもよくなった。 👤リミットスイッチは侵入方向を気にしなければなりませんが、多方向からの侵入では従来のスイッチでは壊れてしまうのでこの構造は助かりました。 👤製品の受軸にガタ殺しとして使用しています。 コンパクトなボディーにボールプランジャとスイッチ機能を併せ持った理想の商品だと思います 口コミはコチラ
④ハイコストパフォーマンススイッチ【CSシリーズ】
CSシリーズは、リーズナブルな価格帯で、程よいサイズ感と豊富な形状でベストセラーのタッチスイッチです。
●【CSシリーズ】採用したユーザの評価 👤分解能が高く信頼できる 👤装置の移動端点検出にしようします。 端点は外部によりわずかに変動する環境ですが、タッチセンサーによってワークの接触が確実に検出できます。 しかも安価です。 👤ワークの微細な位置ズレが心配するところでも、分解能、繰り返し精度が高く素晴らしいです。 1000万回と長期使用による信頼性もありそう 口コミはこちら
⑤耐熱200度スイッチ【HTシリーズ】
約200度程度までの温度に耐えられる耐熱仕様のタッチスイッチです。
主に金型の密着確認や半導体製造のプロセスでの導入実績多数。
⑥低アウトガス・真空環境対応スイッチ【GNシリーズ】
半導体製造ライン、真空チャンバーで採用実績多数
真空環境でもコンタミの原因となる「アウトガス」が発生しにくい材質のタッチスイッチです。
コンタミを回避するため、クリーンルームで製造を行っています。
精密位置決めスイッチシリーズまとめ
ここまでに紹介したシリーズは一部で、その他にも豊富なバリエーションがあります。
スペック、使用条件が決まっている場合は、下記のボタンから絞り込みで検索が可能です。
シリーズ名 | 外径 | 全長 | 繰返し精度 | 接触力 | 当て方 | 使用温度範囲 | 真空度対応 | 価格帯 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
高精度MT-タッチスイッチ | 8~14mm | 38~84mm | 0.5μm | 1N~1.5N | 直進・偏角 | 0~80℃ | × | ¥8000~ |
超小形高精度PT-タッチスイッチ | 5mm | 18~25mm | 1~3μm | 0.5~0.8N | 直進 | 0~80℃ | × | ¥4500~ |
CS-タッチスイッチ | 5~12mm | 15~66mm | 3~5μm | 1N~1.5N | 直進・偏角 | 〜80℃ | × | ¥2800~¥9100 |
ボールプランジャスイッチ | 4~6mm | 12~32mm | 10μm | 1N~8N | 直進・偏角・摺動 | 〜80℃ | × | ¥2600~ |
高真空度クラス対応形スイッチ | 5~16mm | 18~47mm | 3~10μm | 0.5N~1.5N | 直進・偏角・摺動 | 0~120℃ | 〇 | ¥17000~ |
耐熱形スイッチ | 6~10mm | 19~47mm | 10μm | 1N~13N | 直進・偏角・摺動 | 0~200℃ | × | ¥13000~¥14000 |
ストッパボルトスイッチ | 6~10mm | 51~75mm | 10μm | 2N~4N | 直進 | 0~80℃ | × | ¥2300~¥3400 |
ミニストッパスイッチ | 8~10mm | 8~19mm | 10μm | 0.8N~1N | 直進・偏角 | 0~80℃ | × | ¥2000~¥3200 |
スプリングプランジャスイッチ | 6~10mm | 40mm | 10μm | 最大11N | 直進 | 0~80℃ | × | ¥2600~¥2900 |
低接触力スイッチ | 10mm | 30mm | 10μm | 0.1N | 直進 | 0~80℃ | × | ¥2500~¥2700 |
工作機械用 ワイヤレス着座スイッチ | カスタマイズ(お問い合わせください) |
マイクロスイッチ・リミットスイッチのメリット
マイクロスイッチの魅力は、なによりも使いやすさ、入手性、低コストである点です。
ミクロン台の精度やタフな耐久性を必要としている製品ばかりではありません。
マウスや家電製品の有無検出用に、オーバースペックな精密なタッチスイッチは不要です。
トータルコストが上がってしまってはユーザのニーズに応えた製品設計とは言えません。
価格優先なのか、精度やユーザビリティ優先なのか、適材適所で最適なスイッチを選定していく必要があります。
まとめ:スイッチ選定のときに必ず抑えるべきこと
見落としがちな3つのリスクからもわかるように、
・家電製品の扉のスイッチが壊れたとき
・数千万円する生産設備の安全装置付き扉が壊れたとき
では、影響範囲や緊急性は比べものになりません。
設備が止まれば、生産活動はストップしてしまいます。
一般消費財では許容されるケースなのか、プロ仕様の信頼性が求められる工業製品なのか、見極めが重要です。
設計の段階で、採用するスイッチが長期的にどんなコストを生み出す要因となりうるか?を考えたうえでイニシャルコストに惑わされることなく適切な選択肢の中から、選定することが重要ではないでしょうか。