【FAセンサ用語】温度ドリフトとは
温度変化(温度特性)による、信号動作点の変動のこと
- 10〜40℃での動作距離の、最大の変動値で示します。
- メトロールの接触式接点形センサには、温度ドリフトがありません。
- 電子部品の定数が、温度変化により変動する為に生ずるもので、アンプを使用しているセンサで生じます。
- なお、別に取付部などの物理的熱膨張の考慮を要する場合があります。
目次
温度についての留意事項
器具やワークは、温度が変化すると伸縮します。
工業規格では20℃が基準です。
材質の違い、熱容量の違いで構造物の伸縮は時間差も含めると一概に熱膨係数で計算できません。
補正は困難なので、室温の変動を極力ゆるやかにすること、部分的な変動を少なくすること、室温が大きく変ったらマスタ合せをし直すことで、特定の部分(高速回転のスピンドルの伸びなど)にだけ補正することになります。
現実的には、寸法は単純な伸縮より曲り(バイメタル式)の方が大きい場合があるので、それを防ぐ方法を構じることも必要です。
単純な伸縮では、
鉄は10mmが、10℃で1ミクロン(黄銅:1.9ミクロン、アルミ:2.8ミクロン)を目安にすることができます。
熱源としては外気温、室温の他モータ、ショックアブソーバ、シリンダ、高速回転スピンドル、クーラント、溶接、切削などがあり、その伝導、輻射があります。
なお、電子部品は構成する素子の定数が熱によって変化するので、アンプと称する電子回路を有する、電気式センサーは、温度ドリフトが避けられません。
温度ドリフト、熱変位の検出に使える高精度センサ
超小型 繰返し精度0.5μm高精度タッチスイッチ【PTシリーズ】
指先よりも小さいサイズで、繰返し精度1μmの精度。熱変位の検出も可能なセンサです。
主な搭載事例:生産設備、工作機械、3Dプリンター、XYテーブル