シカゴ便り 〜出稼ぎ社長、千里を走る!! 〜
アメリカの景気の行方は!? シカゴショー出展記
皆さん、こんにちは!社長の松橋です。
今、全米国際工作機械見本市(IMTS 2010)の出展で、2年ぶりにシカゴに来ています。
前回のショーは二年前の2008年10月、"リーマンショック" 前夜でした。
当時のショーは、来場者も多く、シカゴの会場は熱気に包まれていました。
が、、、すでに下がり始めた受注に、工作機械関係者の多くは、ヒソヒソとバブル崩壊を心配する声を数多く聞きました。
そんな杞憂が数ヶ月後に現実のものとなり、昨年はどこの会社も大変だったと思います。
今年は、ギリシャに端を発した金融問題で、未だ経済が停滞している欧州に対し、アメリカの景気は、良いのか?悪いのか?
新聞を読んでも、今ひとつハッキリしませんよね。
経済指標も上がったり↑↑↑下がったり↓↓↓。
▲メトロールの精密位置決めスイッチは、アメリカの工作機械や、製造現場でも数多く採用されています。
実際にシカゴの展示会場で、機械メーカー、部品メーカー、数多くの関係者と情報交換をし、見学をしてきました。
楽観主義者の多いアメリカでも、さすがに今回のリーマンショックの爪痕は大きかったようです。
出展社の減少で会場にできた空きスペース、知り合いの何人かは、リストラされ再会できなかったり、以前は予約しないと入れなかったレストランも飛び込みOKだったり。
人々のライフスタイルも変わったように感じました。
でも安心してください!!
アメリカの機械、部品、営業関係者の顔色は、思いのほか、皆さん、明るかったです。
設備の保守メンテの会社は、過去最高の売り上げを達成し、ドル安の恩恵もあり輸出好調、設備投資のかなめの工作機械の販売も徐々に上がっています。
"一直線に!"とはいかないまでも、景気はユルやかに回復基調にあるとみました。
工作機械は、設備投資、景気の先行指標!
今年は二番底を心配せずに、仕事がやれそうですよ。
アメリカの大男を猫背にさせる!? "黒い" 携帯電話
さて、そんなシカゴショーのまっただ中、ある光景を目にしました。
皆さんは、日本では全く売れず、アメリカのビジネス界で、最も使われている『ブラックベリー』という携帯電話をご存知でしょうか?
DIMEや日経トレンディーの次世代携帯電話の特集にも全く登場しない、
ラベルプリンターのテプラを手のひらサイズにまで小さくしちゃったようなスマートフォン。
噂には聞いていましたが、実際にビジネスの現場で、こんなに使われているのをみるのは初めて!ビックリです。
針の先でつつかなきゃならないような、小さなキーがいっぱい、、、
画面もタッチパネル式の半分の大きさだから、字も辞書を見てるみたい。
▲ブース受付嬢のマリーは、"白い" ブラックベリー!?(ジョークではありません)
「アイフォーンは指で汚れた画面が、お化粧をした顔に触れるからイヤッ!」
万国共通、女性は無敵。スティーブ・ジョブスも一刀両断!
アイフォーンが少し遠目に、人差し指で画面をなぞるのに対し、ブラックベリーは両手の親指で編み物をあむようにキーを打つ。
日本人の1.5倍はあろうかというアメリカ人の手。
しかも太い親指で。
オーマイガーッ!!よくやってるよ。
さすがに、集中してキーを打たないと、3つぐらい同時に打ってしまいかねません。
▲親指の先、キー4つ分の大きさはあるんじゃないの?
そんなわけで、大男のビジネスマンが一心不乱、ホテルのロビーや展示会場の片隅、あちらこちらで猫背になってモゾモゾゴソゴソやっている姿は実にユーモラス。
タイプライターの長い歴史があるアメリカだからこそ、受け入れられたのかもしれません。
器用なはずの日本人が、人差し指のタッチパネル、
不器用じゃなかった?アメリカ人が、親指キーボタンの携帯電話…
何とも不思議な光景です。
ちなみに、ブラックベリーはメキシコ製、アイフォーンは中国製、
OEM生産国の労働者も生存権をかけて、厳しいシェア争いに影で参加しているんですね。
小さくするのは日本人の得意技、スティーブ・ジョブスには創造性で勝てないまでも、ブラックベリーの次世代モデルなら?
と思うのは僕だけでしょうか?