台湾海峡の波高し 〜出稼ぎ社長、千里を走る!!〜

皆さんは、年の瀬をどちらで迎えましたか?

日本のお正月も、中国の旧正月も終わり、ようやくビジネスモードに入ろうとしていますが、皆様は、ゆっくりとした年の瀬を迎えられましたでしょうか?

私は、旧正月前の台湾で、静かに新年を迎えようと、もくろんだのですが、その期待はみごとに裏切られる結果となりました。

今年の年末、台湾は、国民党と民進党との総統選挙のまっただ中 だったのです!(笑

路線バスも目抜き通りのビルも、巨大ポスターにおおわれ、激しい選挙運動活動が、新年関係なく、台湾全土で繰り広げられていたのです。

▲どこの街角にも、巨大なポスターが!

今の日本で、どの政党が政権をとっても、政治的決断で日本の経済が、活性化できると本気で信じている人は、いらっしゃるでしょうか?


総論賛成、各論反対の堂々巡りを繰り返す日本の政治に、もはや期待できない!
なんとか、自衛していかなきゃ!

というのが、多くの有権者の率直な気持ちではないでしょうか?

それは、他の国も同じようで「Yes We Can」とパーソナライズに語りかけ、熱狂的に迎えられたオバマさんも、支持率が40%を割り込み、再選に赤ランプ。すっかり、色あせてしまったように見えます。

GDP10%以上成長!
〜大陸への工場移転で、巨大な生産受託産業を成し遂げた台湾〜

しかし、台湾与党、国民党は、通信、航空、人の自由化 三通政策、中台交流を行う事によって、大陸の成長を取り込み、この数年、飛躍的に台湾経済を活性化させる事に成功。

香港を経由しなくていいダイレクト便で約2時間、マナーが悪くて眉をひそめようとも、巨額のお金を落としていく大陸からの160万人の観光客(前年の8倍!)が、欧州危機で減速する台湾経済を下支えしていたのです。

大陸に工場を有する台湾大手企業は、社員が投票する為のチャーター便を飛ばす程。
選挙結果は、皆さんもご承知の通り、政治的スローガンより大陸との経済交流を優先。

「統一しない、独立しない、武力行使をしない」

黒白つけないと気がすまない日本人にとっては、なんとも収まりの悪い、本音を口にしたくてもできない、台湾国民の複雑な心境が、そのまま得票差となってあらわれたような。

気のおけない台湾人との酒席で、本音でそっと、そのことを問いただすと…

「中華は一つだけど、中国は、まだ、一つじゃない」
「大陸に出稼ぎに行く台湾人と中国人の間にできた、数百万人の子供達が、50年後、100年後に、その問題の答えを出してくれるはずだから」
と さすが、中華大人(たいじん)言う事が違う!!
すーんごく感心したけど。。。。。


「大陸で仲良くなったお姉ちゃんが、ダイレクト便で、台湾海峡を越えて、カミさんのとこへ、ミサイルみたいに殴り込みにきたらどうしよう!!」

三通政策に一番ビビっていたのは、どこの誰だったかな?(笑

新年の初ランした路地名が、なんと成功一路!(台湾 高雄にて)
今年は春から縁起がいいや!
チチン、プイプイ、ユーロ危機よ飛んで行け!!

読者の皆さん、今年もよろしくお願い致します!