【第2回】中小企業のBCP地震対策 〜地震速報なまず編〜

一秒でも早く、巨大な地震襲来を察知しろ! キーワードは、なまず ??

♪ピロンピロン!♪ピロンピロン!♪ 緊急地震速報です!

東日本大震災以来、携帯電話に「地震アラーム」を、設定されていらっしゃる読者の方々も多いのではないでしょうか!?

そんな「一般向け地震速報」よりも、さらに早く!! 地震襲来を知らせる、秘密?
『最速報システム』が存在するのをご存知ですか?

「最速報システム」とは…?
テレビや携帯電話などに配信される『一般向け 緊急地震速報』とは別に、『高度利用者向け 緊急地震速報』と呼ばれ、新幹線や、社会的重要インフラの現場に導入されています。



その速報スピード、なんと発生15秒前!

通常、「一般向け地震速報」は、気象庁から配信された情報をもとに、いくつもの配信業者を通して流されるのですが、この『高度利用者向け 緊急地震速報』は、気象庁からの地震速報を、ダイレクトに専用端末で受信。

一般向けの速報に比べ、10秒以上も早く地震襲来のカウントダウンを開始します。
素早い初動で、被害を最小限に抑えるのです。

災害現場では、1秒、2秒、瞬時の避難行動が生死を分けることになります。

ちなみに、当社が導入している専用端末、その名も『デジタル なまず』
江戸の地震を予知した "なまず" が、現代にデジタルとなって蘇ったようです(笑)

緊急地震速報!! 震度 “7”、15秒後!! 5・4・3・2・1…
みんな机の下へ!!

メトロールの避難訓練

メトロールでは、3・11以来、『デジタルなまず』を使った、本番さながらの避難訓練を年2回、試行錯誤を繰り返し、毎回少しづつ改善を積み重ねながら、繰返し実施をしています。

就業中に、大きなアラームとともに、カウントダウンが始まると、一斉に机の下へ 身の安全を確認し、防災ヘルメットをかぶり、リーダーの指示のもと、冷静沈着に、ただちに屋外へと避難します。

そんな、昔ながらの避難訓練… 必要なの?

「マニュアルがあれば充分さ!」
「年に2回も必要?」と思っていませんか?

実は、このようなワンパターンともいえる "避難訓練" を繰り返すのには、 訳があるのです!

地震襲来!!パブロフの犬のように、考えることなく 反射的に逃げおおせろ!!

9.11テロの世界貿易センタービルに飛行機が突っ込んだ時、ビルの中にいた方々の多くが、どのような避難行動をとったのか、ご存知ですか?

「脱兎のごとく逃げ出した!」 ブー!!

信じられないかもしれませんが、その行動は真逆だったのです。

大きな衝撃と共に、ガソリンの匂いが漂う、緊急事態にもかかわらず、ビルの中に働く方々の多くは、ゆっくりと着替えをして、貴重品を確かめ、緊張感無く避難したそうです。あたかも、ピクニックに行くかのように!笑い声さえ響いていたそうです。

そのために、逃げ遅れたり、根拠のない安全確保のデマを信じて職場に戻り、被災した人達が数多くいたのです。

『これは何かの間違いだ』
『自分だけは、大丈夫!』
『どうせ、たいした事ないだろう』

人間は悲しいかな、自分にとって不都合な真実を見ようとしない。パニックにならないように、見て見ぬふりをしてしまう特質があるようなのです。

ではどうすればいいのか?
「パニックになって、慌てふためく!?」いえいえ、違います。(笑)

『危険を "自分の事" として認知できるまでに時間がかかるのなら、災害に対して、考えずに、避難行動できるように訓練する』のです。条件反射で有名なパブロフの犬のように(笑

何度も何度も "避難訓練" を行い、避難行動を体に刷り込ませる事ができた人だけが、災害の中でサバイバルを生き残る事ができるのです。

「笑うな!さっさと避難しろ!」退役軍人に怒鳴られながら、日頃、避難訓練をしてきた会社の人たちは、一人の犠牲者を出さずに貿易センタービルから、いち早く、退避することができたそうです。

気分はまさに、パブロフの犬!?

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▲避難行動を体に叩き込んで、逃げろ!

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▲「本社、全員無事確認!!」本番さながらの緊張感?

アナログでの避難訓練も無事終了。
次は "災害対策カード" と携帯電話を使った机上演習、「デジタル安否確認」訓練だ!

次回をお楽しみに!