Made in JAPAN センサー物語 Vol.6 ~日本発!CNC旋盤用センサー編~

日本のモノづくりを支える「CNC工作機械」

なかでも、バー材の切削加工に使われる "CNC旋盤" は、日本を始め世界中のモノづくりの現場で稼働していますが、そこには、ミクロンレベルの『超精密切削加工』を陰で支える "世界初" のメトロールの技術があります。

日本のモノづくりが隆盛を誇った1980年代当時、精密な旋盤加工を実現するためには、加工物をセッティングする度に、バイト(刃物)の摩耗量を計測し、手動で補正をする必要がありました。

しかし、バイトの摩耗補正には熟練した職人の腕と経験が必要で、その手間が問題視されるようになったのです。

そんな問題を解決したのが、メトロールの『CNC旋盤用ツールセッタ』です。

トヨタ自動車と共同開発した「精密位置決めスイッチ」を応用した精密機械式で、バイトの刃先をスイッチの先端に押し込むだけで、バイトの摩耗を1ミクロン(1/1000mm)の精度で検知できるようになったのです。

これにより、ツールセットの熟練技術が不要になり、機械の稼働率が飛躍的に向上しました。

1995年には、日本の科学技術の権威である「科学技術庁長官賞」を受賞。

日本の大手工作機械メーカーが、メトロールのツールセッタを標準搭載する事で、メトロールは工作機械の「刃先の位置決め」の分野で、一躍業界のパイオニアになったのです。

今では、世界17カ国の工作機械メーカーに採用され、500,000台ものツールセッタが、世界中で愛用されています。