ウェハーの破損を、±0.5μm繰返し精度の位置決めで防止
半導体業界
半導体のウェハーを基板から剥がす「デマウンタ装置」を製造している、半導体製造装置メーカー様です。
機構設計のご担当者様より、デマウンタ駆動部の「位置決め」について、ご相談いただきました。
目次
お客様の課題
ウェハーをステージから引き剥がす際、サーボモータで吸着治具を制御し、ウェハーを真空吸着するのですが、吸着治具の自重でウェハーを破損してしまうことがあり、お困りでした。
装置内は、ウェハーとステージを接着しているワックスを溶かすため、200℃以上の高温環境になります。
吸着治具の「位置決め」に、光電センサの使用も検討しましたが、高温環境下では、精度を出すことができませんでした。
少しの負荷でもウェハーの破損につながるため、±1μm繰返し精度の「位置決め」が不可欠です。
高温環境で使用できる、高精度センサをお探しのところ、「ポジショニングEXPO2015」で当社の製品をお知りになり、お問い合わせいただきました。
課題のポイント
ウェハー吸着治具の高さを、±1μmの繰返し精度で検知したい
200℃高温環境下のため、光電センサが使用できない
メトロールのご提案
「光電センサ」や「レーザーセンサ」などの光センサーは、外部環境の影響を受けやすく、高温環境下でのミクロンレベルの「位置決め」には不向きです。
メトロールの「エアマイクロセンサ」は、独自開発の空圧回路を搭載した、非接触式のエアセンサ。
駆動部にノズルを設け、エアマイクロスイッチ本体は、温度の影響を受けない場所に設置。
吸着治具と駆動部のスキマを、エア圧力の変化で検出することで、200℃の高温環境下でも±0.5μm繰返し精度の「精密位置決め」を実現。
吸着治具の精密位置決めで、ウェハーの破損を未然に防止します。
採用結果
高精度スキマ検出で、ウェハー吸着治具の高さを±0.5μm精度で検知
200℃高温環境下でも、安定した精度を発揮
担当者のコメント
半導体製造装置をはじめ、真空蒸着装置やスパッタ装置など、「高温環境下でも、精度の高いセンサを使いたい!」という、現場の声を多く聞きます。
今回ご紹介した「エアマイクロセンサ」は、200℃の高温環境下でも、高い精度を発揮。プレス金型の10μmのスキマ検出や、成形金型のズレ検知をはじめ、高温環境下での精密着座確認にも多数採用実績があります。
検出部にエアノズルをあけることで、簡単に後付けも可能です。
高温環境下での「位置決め」「スキマ検出」でお困りの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
本事例でご紹介した製品はこちら
エアマイクロセンサ 〈ショートレンジ形〉
切粉による10μmのスキマを、非接触で安定検出!
治具とワークの精密密着/着座確認が実現します。